柔術・古武術・秘伝の探求

八光流柔術の道場「やわらいしゃ」のブログです

合気上げ、合気下げ

「合気上げ」「合気下げ」と言う技名、用語は

いつ頃から使われ始めたのでしょうか?

先日、体験に来た方に両手取りからの崩しをお伝えしたところ「これはいわゆる合気下げですか?」と質問されました。「うーむ、どうでしょうね〜、私のところでは合気上げと合気下げとか言わないので」と答えたのですが「合気下げ」と断言して欲しかったのかも知れません。

その時に示した技は両手取りから手を床に向かって下げる崩しの一つであり、大層な名前を付ける程とは思えませんが、敢えて名付けるとすれば「立ち膝固の崩し」でしょうか?

ところで八光流の黎明期には合気○○と名前の付く技が複数あった様ですが、現在は「合気投」の一のみ。この技も初代龍峰先生が、もう少し長生きして最後の大改編を断行していたら技名が変更されていたかも知れないと独りで妄想しています。

大東流の影響を受けながらも流儀名にも合気と言う名前を付けなかったので、脱合気と言う方向性があったのではないでしょうか?合気と言う圧倒的にキャッチーなパワーワードを避けたのは何故か?初代の真意は、今となっては分かりませんが、大東流と一線を画すと言う点では意義があったと思います。

とは言え、八光流から分離独立した流派(再分離を含む)の中には自流を「合気柔術」と称する流儀も少なくありません。ブラジリアン柔術と区別する為の方便か?或いは、源流は大東流であると考えての事か?

兎にも角にも、合気と言う用語は多くの方々に好かれているのでしょう。